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tommaruの落語小噺作品集

アットホームな落語っぽーいお笑いに挑戦しての小噺(こばなし)作品集です。おくつろぎください
tommaru小噺作品

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小噺!その1

tommaru小噺... [ 碁石の色 ] 小噺作品ナンバー2005112001

「碁石にはなぜ白と黒しかないのか?」ってえのが話題になったことがあるんでやんすが。
いろんな人がいろんなこと言ってましたよ。

勝負が白・黒はっきりしたいからってえ人もいましたが、もっともなことで。

中に、碁をやられる方は「色」を卒業された方が多いようだって言った方もおりました。
ま、ご自身「色」を卒業された方のようで、しみじみおっしゃっておりましたが。

モノ知りによりますと、碁盤には目があるそうですな。
あれ、東洋人の目なんだそうで、それで白黒なんだそうでやんすよ。
うなずいておられる方もいらっしゃいますが・・・。

一度、赤と青の石でやってみたことあったそうですな。
警察にすぐ止められたそうで、碁ストップってんで。

おあとがよろしいようで。



小噺!その2

tommaru... [ ふるい屋] 小噺作品ナンバー2005120401

人と人との出会いほど人生の妙を感じるものはありませんなあ。
いい人に出会えば人生良くも転び、悪い人に出会えばおとしめられます。
皆様もどうぞ、よくよくお気をつけてお過ごしねがいたいもので。

仕事熱心な、ふるい屋が商いに出ました。

「ふるーい、ふるーい、ふるい屋でござーい、ふるいはいかがですかー!」
「おう、ふるいやさん、年の暮れに、ふるいを売るのはわかるけど、年が明けてもそやって、ふるーい、って売る気かい?」
「ま、まあ、そした商売なもんで」
「そいつはいけねえよ、新年からは、ふるい、じゃ縁起が悪い、俺がいい知恵さずけてやろう」
「ありがとござんす、おねげえしやす」
ってんで、知恵をさずかって、新年に売りに出ました。

「あったらしーい、あったらしー! あったらしいいかがですかー!」
「おい、なに売ってんだい、新年に新しいとは目出てえ話しじゃあねえか、どれ、なんだ、ただのふるいじゃねえか」
「いえ、ただのふるいじゃ有りんせん、特別目出度い目の揃ったふるいでして」
「なに、めでたい目だと? どこが?」
「このふるいは、目を覗くと大黒さまが見えます大変目出度いものでして」
「フーム、貸してみねえ、どれどれ、こうか?ふーむむ」
「いかがで?大黒さまが見えます?」
「う、う、う・・・どこに?」
「見えねえんで? 心が清らかな方だけに見えて、心がよこしまな方には見えません特別なふるいでやんして・・・ やはり見えませんか?」
「いや、ちょっと待てよお、なーるほどお、見える、見える!目じゅう大黒さまがいっぱいだ!」
「ね!あなたいい人だから見えなさるんで!じゃ、このふるい買ってくだせえ、商売繁盛、家内安全、子孫繁栄まちがい無いんでやんすから」
「そいつあ縁起がいいや、よし!買った!」
「ありがとざんしたー!」
ってんで、このふるい屋、大もうけしました。

ふるい屋仲間の間に、だいぶ地震でずれた断層のような男がおりまして、名前は「とらのうま」さんて言います。
なにね、とら年の馬の日に生まれたんで「とらのうま」。・・・どおってこたあありませんが。
その「とらのうま」さんがこのうまい話を耳にしまして、「よし、オイラも一丁儲けてやろう」ってんで、ふるいをしょって商いに出ました。

それはもう三月のことでございました。
「あったらしーい、あったらしーい! あったらしい、いかがですかー!」
「おい、なに売ってんだい、新しいとは妙だ、骨董屋で無けりゃ新しいモノ売るのあたりめえだろに」
「へえ、それがふるいでやんして、ふるいが新しいからめずらしい」
「ふるいが古くってどうすんだね、売るからには新しいのはアッタリメエだろが」
「ふるいが新しいのはあたりめえとおっしゃいますがね、その新しいふるいでもふるいと言ったんじゃあ新しいとは思われねえんでふるいと言わずに新しいと売れば、ふるいと思っても新しいと思いなすってお客さまがふるいを新しいと呼んで買って、ふるいの新しいのって・・・んーわかんなくなっちゃった」
「・・・へんな野朗が売りにきたねえ。」
ってんで、このお客、一丁からかってやろう、って気をおこしましてな、

「要するにナンだな、おめえさん、ふるいを売ってるわけだ、な!」
「へ、へえ、でも特別目出度え目の揃ったふるいでして、心のいい人がこのふるいの目を通して見ると、大黒さまが見えて、心のよくない人が見ると、なーんにも見えねえんでして」
「なに?心のいい人がこのふるいの目を通して見ると大黒さまが見えて、心のよくない人が見るとなんにも見えねえだと?」
「へえ、さいざんす」
「どら、見せてみろ、ああ・・・、あ、あ、あ、」
「ね、見えました?」
「こりゃ、大黒さまじゃ無えなあ、」
「え?大黒さまじゃ無えですか?一体何がお見えで?」
「弁天さまよ、それも色っぽい弁天さまがどっさり居なさる」
「どれ、あっしにも見せてくだせえ」
「見せてもいいが、オレが見つけた弁天さまだ、タダとはいかねえ」
「へえ、いかほどで?」
「ふるいの値段といっしょでいいが、ふるいはいくらだ?」
「へえ、十文でやんす」
「じゃあ、十文出せ、見せてやろう」
「へえ、十文」
「よし、見てみろ、心がヨコシマじゃあ見えねえはずだぜ、ほれ見てみろ」
「う? う、う、うーーーー」
「見えたか?見えたか? 心がヨコシマじゃあ見えねえぜ!」
「う、・・・見、見えました!弁天さまだ、それもどっさり!」
「なあ、おめえさんは心が清らかだ、じゃ、このふるい、買ってやろう、それ、十文!」
「ありがとうござんす」と喜んだってえます。

著作権があります...........


小噺!その3

tommaru小噺... [ スレ違い] 投稿Data:2005.2.20・小噺作品ナンバー2005022001


お話の筋から落としどころへつなげていってオチを楽しむ、落語、という 大変知的なお遊び文化よりも、インスタントでストレートに 面白い話をバンバンできる芸人さんのウケる時代になりまして 寄席も生き抜くのにたいへんです。

古い時代のオチが理解出来ないお若い方に、いかに通用するオチを見つけるかで 落語家たちは必死でございます。
オチがさがせなくなった落語家はそれでオチマイ、ってわけ。

こういうせせこましい時代にはご隠居の出番はありません。
なにしろお年を召した方は、シルバー人材なんとかでまだまだ働こうという 世の中ですから、悠長にかまえているわけにはまいらないんですなあ。
「ご隠居ーオ」なんて呼ばれようものなら、盗みでもやって食ってる んじゃねえか、なんて、人から疑りの目で見られちゃったりして。

何しろ結婚なさった半数のカップルが分かれちゃう時代です。
縁結びに立ち会った神様が今、神様の中では一番羽振りのわるい 神様でらっしゃいますよ。神様仲間の中では一番小さくなってらっしゃいます。

逆に羽振りの良いのはインターネットの神様でしょうなあ。
インターネットの神様のインターのミコトと縁結の神様の縁結びのミコトの会話です。

「縁結びのミコトさんよう。今度はあそこのカップルが別れちゃったねえ。
あなた、あの二人を結んだんじゃなかったの?」

「ええ。結んだことは結んだんですが、いまどきの若者はカミをなんとも思ってないんで。」

「そうだよねえなんとかならないかねえ」

「無理でしょう、ネット社会ですから。」

「ネットはそんなにいけませんか」

「ネットは "スレ違い" を流行らせます。」

著作権があります...........


小噺!その4

tommaru小噺... [ お百度参り ] Data:2005.4.22・小噺作品ナンバー2005042201

「ある人が、毎日毎日神社にお百度の百ケ日参りしていたんだと。
なんだか、とんでもないすごいことお願いしてたらしいんだなあ。」
「うん、それで?」
「とうとうやり遂げて、満願の前の日になったというときになあ、神様が降りてきて、
その人の魂を天国に送ってしまい、その人の体を神様がとってしまったそうだ。」
「あれまあ!」
「で、どうなったと思う?」
「さあ・・・・・」
「満願の当日、その神様がいそいそと、神社にやってきたそうだ。」

小噺!その5

tommaru小噺... [ お湯屋の変な番台男(湯屋番改作)]
投稿Data:2005.4.19・小噺作品ナンバー2005041901
客...............「お前が見てないから、俺の着る物が無くなっちゃったよ」
番台男...........「じゃ、其処の浴衣を着てください」
客...............「これ、お前のか?」
番台男...........「いえ、あそこでしょこしょこ体洗ってる人の」
客...............「じゃ、あの人は何を着て帰るんだよ」
番台男...........「えーと、そうですねえ、そうだ!、今入っていった人のがいかなあ。」
客...............「いいかなあって、それじゃその人が困るだろ。」
番台男...........「困りますかねえ。」
客...............「そりゃ困るだろーよ。」
番台男...........「そうですか。しょうがないなあ。あ、そうだ。その人にはこんど入って
........................きた人のを着て帰ってもらうっていうのはどうですね。」
客...............「どうですかねえってもんじゃないだろ、どうですかねえって。一体どうして
.....................一人分足りなくなったんだ。計算合わないだろー。」
番台男...........「いえ、合ってますよ。わたしお借りして着てますんで。」

小噺!その6

tommaru小噺... [ オオ! 相撲 ( 行司泣かせ )]
投稿Data:2005.3.19・小噺作品ナンバー2005031901...この作品には著作権があります。

大関「鮭(シャケ)の海」が付け人「池の鯉」と二人でバナナを食べながら
急な坂道を下駄鳴らしながら歩いていたときのことです。

池の鯉が不用意に落としたバナナの皮に足をすべらせた鮭(シャケ)の海が
ズッテンドーずるずる!っと、転びました。

浴衣ははだけ、地面でこすれた尻の皮が大きくむけて血で白の越中ふんどしが
赤ふんどしに染まるほどのすりきずを作ってしまいました。

骨には異常なく、不幸中の幸いでしたが、相撲取りの中でも人一倍尻のデカさ
には定評あったほどでしたので、貼ったキズバンのまたデカイことデカイこと。

遠くから見るってえと、尻一面に白い四角い布が貼りついているようで
なんとも尻がマスク付けたみたい。屁が出りゃセキみたいで「オー、ゼキ」・・・・・なんてって。
ずいぶん臭いセキがあったもので・・・・・。

「ちきしょう、よりによって今日の取り組み相手は相性の悪い梅錦とくらあ。
てめえのせいで万全に迎えられねえじゃあねえか。このーお!」

「へえ、すみません。大関は、大関になってからは、ろくな勝ち方してませんしねえ。」

「ろくな勝ち方してねえなんて、俺に向かっておめえずいぶんはっきり言うじゃあねえか。」

「すみません。でも勝ち星の半分以上が物言い相撲のきわどい判定勝ちで、
こんなめずらしい相撲取りは今までいなかったって評判でえ。」

「それって、ほめてんのか、けなしてんのか。」

「負けるときは負けるときで、見事すぎる負け方でも評判で。」

「言わしときゃあ、このおー。」

「おとといの時は関脇の「夜鷹若(よたかわか)」にぶん投げられて空中で一回転して、
土俵下の若い着物美人の前に両足開いておっこっちゃった。
ちらっと一物がはみ出ちゃってその美人が見てウトっとしたら、
その顔見て大関までウトっとしちゃったりしてさあ。」

「いいよそんなハナシは、バカ!」

「きのうはきのうで小結の「両手の花」に投げられて、落ちたところが親方の股間、
親方が部屋で一個つぶれちゃったって泣いてましたよ。」

「チッツ。よせよせ、てめえのハナシ聞いてると今これから勝負しなきゃなんねえのに、
気が入らなくなっちまわあ。」

「行司の敷物三参(しきものさんざん)が言ってましたよ。」

「何だって?」

「鮭(シャケ)の海の勝負はさばきたくないって。」

「なんでよ。」

「いつもむずかしくて行司泣かせだって。
鮭(シャケ)の海のときはややこしい判定になるのが分かってるんで
勝負審判らのきびしい視線を感じて、立ち会う前から頭ン中がパニクッちゃっうし、
あとで思い出せないほど夢中になっちゃう自分がはずかしいってえ。」

「そんなこと言ってやがんのか。」

「鮭(シャケ)の海さえいなけりゃ、行司の威厳が保てるのにって。」

「しゃらくせえ。てやんでえ。」

ひがーしー、梅錦ーイ、梅錦ーイ、
にーしー、鮭(シャケ)の海ーイ、鮭(シャケ)の海ーイ、
はっけよい、のこったのこった!

梅錦の差した手が深かったもんで、すこしめくれていた鮭(シャケ)の海の
キズバンに触れてキズバンが梅錦の手にひっ付いた。

引っ張られた感じに鮭(シャケ)の海が「痛テー!」とばかりに大きく腰を振ったとたん、
でかいキズバンを引っ張ったまま梅錦がダーッと土俵下へ落ちていく。

鮭(シャケ)の海が「のこった!」と、かがみかむ行司の目の前にはデッカイ真っ赤なケツっぺた。

明快な勝負結果に行司が軍配上げて、真面目くさって思わず「あかむくれー!」

著作権があります..........


小噺!その7

tommaru小噺... その後の 火炎太鼓 (かえんだいこ) [ 半鐘や ]
tommaru自作2005.2.23・小噺作品ナンバー2005.2.23..... tommaru自作 にはすべて著作権があります
火炎太鼓で300両の大儲けをした古道具屋のオヤジは、儲けは音のするものに限ると、今度は半鐘 を仕入れて売ると宣言してハナシが終わった。
その後、この道具屋はどうなっただろう。
その後、あの道具屋は、一つの古半鐘を市で買ってきます。ツイテいるとはおそろしいもので、こんどは 別に大名に売れたわけではありませんが、買われていった先の所の火災の折りにその半鐘の鳴りが大層よろしくて、 その近在の人々を救ったということで大勢の人々が道具屋に礼に押し寄せ、商売が大繁盛いたしましてなあ、 有頂天になった道具屋は、かみさんをおっぽらかして、江戸日本橋に「半鐘や」という新たな店を持ちました。

そこら中から、古い半鐘を買いあさって売ったんですがな、
ところが、柳の下のどじょうは居りませんで、クズに近いシロモノの半鐘ばかりを
「見てくれは悪いが、ウチの半鐘はイザというとき滅法大鳴りするから」
とかなんとか言っちゃいまして高名にまかせて売ったもんですなあ。
しかし、案の定火災の知らせに役立たないシロモノばかりでしたから、
苦情の人々が大挙押し寄せましてな、道具屋は新しい嫁さんに散々毒づかれて
逃げられたたあげく、首吊り騒ぎまで起こす始末でございました。
やむなく、店を畳んで元のかみさんを頼って戻ってみますってえと、
かみさんは意外や意外、笛や太鼓や三味線等の鳴り物屋になって流行っておりましてな、
この店のものは「鳴りがいい」「鳴りがいい」と大変評判にもなっておったんですなあ。
そこへ帰って来た道具屋は、かみさんから、そりゃあもうやたらめったら、いびられましたよ。

「ホーレ、そんな顔して帰って来やがって、ざまあ見たかい。
  だから言ったろ。半鐘はオジャンになるから、止しておきなってえ。」

「かんにんしてくれよお。あーあ、こんりんざい半鐘にゃあ手をだすのやめた。
  ここに置いてくれよ。」

「置いてやってもいいけど、こんどはあたしの言うこと聞くんだろうねえ。」
「あー聞く聞く。これからはずーとお前の言う、・・・なり(鳴り)にまかせます。」

[ 著作権があります ]


小噺!その8

tommaru小噺... きにかけ 羽衣 (はごろも)
tommaru自作2005.1.31・小噺作品ナンバー2005013102..... tommaru自作には 著作権があります

世の中には、じつはそれまで知られてきたことが間違いだった、
なんてこと結構有りますよねえ。
今日は、三保の松原の羽衣の真実についてお話いたします。
まあ、
落語のいう真実 ほどアテにならないものはありませんけど・・・
三保の松原には有名なアマの羽衣伝説がありますなあ。
伝説をたづねて歩くのが大好きというリュック背負った旅行青年が
ここにやってきたときのことでしたがー。
青年が羽衣物語の書かれた案内版を読みふけっておりますってーとな、
腰をかがめて杖ついた爺様がゆらりふらりと通りかかりましてー、
「そんなの見たってわからんよう。」と言います。
青年が尋ねると爺様は
「代代自分の家に伝わった真実の話を、よかったら聞かせよう。」
と言って、話し始めたんですなあ。

「だいたい、天女が無造作に勝手に天上から地上に降りて来て、
松ノ木に羽衣がひっかかったというのが世間の話であるよなあ。」


「ええ、そうですが。」

「それが間違っておるわいのオ。
なにかよほどのワケ無くば、天女が降りてくるなんぞあるワケ無(ね)エ。
ちっと考えればだれにも変だと分かろう。
まことに不自然と思わぬかのオ?」


「マ、そう言えば・・・。」

「実はあの羽衣、ただの羽衣なんかでは無かったのよオ。」

「はあ、で、どんな。」

「 [ 気にかけ羽衣 ]、と言ってな、それを身につけると或る男が
気になって気になって居たたまれなくなるという・・・」


「アーー! ア−−!」

「なんじゃ、急にでけえ声なすって。」

「お爺さん、それが [ 木にかかった羽衣 ] と間違って伝わった! 」

「うーむ、若者ーオ、お若いに察しいいのオ、落語がやりやすい。
・・・あの時、天女はまだ歳は14歳だったがのオ、実は結婚しておった。」


「ええー! 娘じゃ無なかったんスかあ?」

「フム、浮気をしてな。」

「浮気? 天女がッスかア!?」

「そう、天上界のヨンさま、といわれておった男神にな。
その男神は天女が自分に首ったけになるように、気になって気になって
仕方無くなる魔法を織り込んだ、 [ 気にかけ羽衣 ] を天女に渡したんじゃ。
ところが亭主神にバレてな、怒った亭主神は帰って来た天女の羽衣を
むしり取って下界めがけて放り投げたっつうこんじゃ。
天女は泣く泣く羽衣を追っかけて、下界へ降りて来たっつう。」


「っつうと! っつうと!」

「マーネするで無ーい。」

「っつうとお爺さん、もしかして、もしかして、
天女は最初っから生まれたまんまの! ハー、ハー。」


「若者ーオ、落ち着けえ。おめえ、最前から察しがいいのオー。
・・・その羽衣を漁師が拾ってのオ、返さなかった。
しかし、そこに裸の天女が居るしのオ、 漁師はいくらなんでもかわいそうに
なって、小屋からありあわせの着物を天女に着せて村の網元に相談につれて
いったんじゃ。天女は網元にすべてを正直に話した上で、天上に帰りたい、と
泣きながら必死に訴えたんじゃとオ。」


「ンー、でしょうねえ。」

「ところがそこで事件が起きた。」

「と言いますと。」

「実は、網元には可愛そうにも嫁に行けないブスがおった。」

「で?」

「話を聞いているうち、いきなり漁師の持っていた [ 気にかけ羽衣 ] を
アっというまに奪うと頭から被った。
も-う一瞬のことでのオ。みんなの前から姿が消えた。」


「消えたあ? どうしちゃったのお?」

「若者ーお、おめえ、察しワリーのオー。
ヨン様神んとこへ引っ張られるように行ってしまったのよオ。」


「で、どうなりました、帰れなくなった肝心の天女の方わあ。」

「結局、その漁師と結婚して生涯をこの地で終えた。」

「アレー!なーんでえー?」

「なーんでってあったりまえじゃろオ。天女は、ア・マ・の女。
アマ(海女)は漁師に嫁ぐ に、・・決まっておるわい。」

[ 著作権があります ]


小噺!その9


tommaru小噺... ネタ苦労
tommaru自作2005.1.25・小噺作品ナンバー2005012502..... tommaru自作 にはすべて著作権があります

お笑いの世界ががんばっておる中でのことですがな、一発自分もお笑いの方でなんとか身を立ててみたいと 思う人もおられまして、そういう人はネタに飢えてますよ。ネタ探しに夜もオチオチ寝てられません。

通る男 「ネター、ネター」
「おおーい、うるせーなあ、だれと寝たっていうんだよ。」
通る男「ネター、ネター」
「だから、だれと寝たって言ってるんだ!。」
通る男 「いえ、あちし、シャレと笑いのネタ売りなもんで。」
「おう、ちょうどいかった。おれ、ネタ無くて不便してたんよお。売ってくんねえ?」
通る男「へえ、ちょっと、値が張るんですが、よろしゅござんす?」
「高けえのお?」
通る男「ま、ちょっと」
「ちょっとって、どんくらい?」
通る男「・・・・・」
「モジモジしてちゃわかんねえ、言ってみてよ。」
通る男「ボソッ、ボソッ、」
「聞こえネエ、・・・なに?」
通る男「ボソッ、ボソッ、」
「聞こえネエなあ。・・・・・」
女房「あんたア!、あんたア!、だいじょうぶう?冷や汗かいてうなされてえ。」
「ハッ、・・・夢かあ。なんだこの枕まわりの食い散らかし煎餅の欠けらわあ。」

小噺!その10


tommaru小噺...お笑いタワー
建設中の作業員「でける君」と
その友達のとんでもない会話がそもそもネタです !

Date:tommaru自作2005.1.25 ・小噺作品ナンバー2005012501... tommaru自作 にはすべて著作権があります

世の中、不景気不景気って言いますが、お笑いの世界の頑張りが目立ちますなあ。
さる興業さんが今度、ネット世界の中に「お笑いタワー」をこさえることになりましてな、
目下、完成を急いでおるところだそうで。
でける君 「でーけるう、でーけるう !」
へえ君「でける君でける君、こんど何がでけるんや」
でける君 「こんどなあ、月まで歩いていけるようになるんやで。」
へえ君「月までって、あっこまで歩いては無理なんちゃうか」
でける君


「知らんのかいな、いまウチのビル建っとるやろ、
このビル世界一のビルになって月まで届くんや。
そったら、みんなで地球から歩いて月行こ。」
へえ君

「そうやな。ホンマやな。ワイ一番に行かして、一番に行かして。」
でける君 「一番に一番にって、一番に行って何したいんねん。」
へえ君 「一番に行って、・・・ツキを付けたー。なんちゃって。へへ。」
なんや君


「あんなあ、二人の話きいてるとコチョバイでえ。
なんも歩いて行かなくもよろしいがな。
エレベーターで行ったれエレベーターで。
アチョーーーンと月に着いてまうで。」
でける君 「それがあきまへんのや」
なんや君「どしてあきまへんの。楽なんやし。」
でける君

「エレベーターで行くとな、月に頭から突っ込まなあきまへん。
痛いでーえ。」
へえ君 「そや。そや。」
なんや君 「・・・・・ふーん。」
「皆で考えよう!」

・・・・・・・(大阪弁、合ってます ?)


小噺!その11

tommaru小噺... [ 怖ーい家庭 ] 投稿Data:2005.6.07・小噺作品ナンバー2005060701

「しれんとこほーのみーさはーきにー」
「おじいちゃん、このごろボケてきたみたい。
 おじいちゃん、おじいちゃん、知れんとこ、じゃなくて、知床でしょ?」
「しれんとこほーのみーさはーきにー」
「まだやってる、もういよいよダメかもねえ、母さん。」
「そうじゃないよ、知られていない秘境のほうが、おじいちゃんには魅力なのね。」
「ふーん、そういうもんなんだあ。じゃあ、母さんのあの彼氏のこと、
 父さん知らないから母さんにほれてんのね。」

小噺!その12

tommaru小噺... [ 島だ、岩だ] 投稿Data:2005.5.31・小噺作品ナンバー2005053101

「海面からアタマ出てりゃあ島だ」
「アタマじゃ岩だ」
「島だ」「岩だ」「島だ」「岩だ」
「そうだ!"岩だ島”って名に変えちゃえ!」
「だめだ!”島だ岩”だ!」
「"岩だ島”だ!」「”島だ岩”だ!」「"岩だ島”だ!」「”島だ岩”だ!」

だめだこりゃあ。

小噺!その13

tommaru小噺... [ 我家の究極の暗号 ] 投稿Data:2005.6.01・小噺作品ナンバー2005060101
「究極の暗号技術ついに確立、だと。 すごい時代がきたもんだなあ。」
「なによ、そんなの。 うちにはもうとっくに究極の暗号有んじゃない。」
「えー?そんなのあったっけ?」
「ほら、ね、こうでしょ。」
「ばか、単なる色目じゃねえか。」

小噺!その14

tommaru小噺... [過疎] 投稿Data:2005.6.13・小噺作品ナンバー2005061301
チョキチョキ床屋 「チョキチョキ、チョキチョキ」
私...................... 「地方じゃ過疎が広がってるそうで」
チョキチョキ床屋 「地方とは限りませんぜえ」
私...................... 「そうかねえ、身近にもあるかねえ」
チョキチョキ床屋 「みなさん案外灯台もと暗しといいますか」
私...................... 「そんなもんだろか」
チョキチョキ床屋 「そんなもんですよ、ハイ、終わりました」
私...................... 「ありがと」
チョキチョキ床屋 「まいどどうもー」
私...................... 「さいなら、・・・過疎が身近・・・ハッ!」

小噺!その15

tommaru小噺... [ クール便 ] 投稿Data:2005.7.08・小噺作品ナンバー2005070801


「クール便でーす、冷蔵庫へお入れ願いまーす」
「あら、お中元のいただきものだわ、ごくろうさま」
「クール便でーす、冷蔵庫へお入れ願いまーす」
「あら、またお中元のいただきものだわ」
「クール便でーす、冷蔵庫へお入れ願いまーす」
「んもー、冷蔵庫へ入らなーい!」

「ねえ、困ったわね、どうする?」
「クールビズっていうじゃねえか、むさ苦しい容器、ぜんぶはがして、ひとつの 入れ物に入れれば入りきるんじゃないの?」
「そうね、やってみましょ、・・・入ったわ!」
「おい、聞えねえか? おかずがなにか言って騒いでる」
「ほんとねえ、何て言ってるのかしら」

「味がクルー!!!」

小噺!その16

tommaru小噺... [ 新しいペットブーム ] 投稿Data:2005.11.25・小噺作品ナンバー2005112501
「あにき、なにやってんで?」
「おい、見てみろよこれ、今日テレビでやってたろ?」
「あ、あれ、おれも見ました。ペットにする人増えてんだそうですね、アリ」
「安上がりなペットの極みだなあ、アリを飼うなんて」
「へえ、それにしても、あにき、しゃがみこんでいやに熱中して指折りしてなにしてんで?」
「いや、この数がな」
「数? でそれが?」
「ほれ、ここに何匹いると思う?」
「はあ、ひいふうみいよの・・・で10匹」
「な!」
「な!って、それがなんだってんで?」
「わかんねえのか? おめえも鈍い野朗だ」
「あー、あにきも案外気が小せえんだなあ、アリがとう、ってはっきり言っちまえばいいに」

小噺!その17

tommaru小噺... [ そりゃ難問] 投稿Data:2005.11.23・小噺作品ナンバー20050112301

「きみきみ、いま新しいことに挑戦中だそうで、なかなか家に居つかないらしいね」
「うん、今度見つけたものなんだ」
「ほーお、で何やってんの?」
「ゲーム作ったり、ゲームやったり」
「どんなゲーム?」
「難問をカタッパシからやっつけて先へ進むんだ。おもしろいぜ!君もやってみないか?」
「そいつは面白そうだ、でもボクはいいや」
「あら、やればいいのに、どしてやらない?」
「うちには凄い難問あるからねえ。その解決にボク夢中ってか」
「へー、面白そ、今度ボクにもそれやらせて!」
「むずかしいぜ」
「平気平気、やってみる、どんなの?」
「どうやって世の中から難問無くなせるかって毎日夫婦で考えるゲームさ」
「うーー、むずかしそ!」

小噺!その18

tommaru小噺... [ おんなじじゃん ] 投稿Data:2005.6.22・小噺作品ナンバー2005062201

「カラスさん、カラスさん、奥さんのこと何て呼んでるの?」
「カカーア」
「カラスさん、カラスさん、旦那さんのこと何て呼んでるの?」
「カカーア」
「おんなじじゃん」
「バカーーーーーーア」

小噺!その19

tommaru小噺... [ あたしを買ってーロボ ] 投稿Data:2006.1.20・小噺作品ナンバー2006012001

「あ、ロボットがやってきた」

「えーロボットでござい!気の利くロボットはいかがーすかー!?」

「ちょっとー、気の利くってのは?」

「ありゃ、やだよう、なんにも知らない人間に声かけられちゃった。
居るんだなあ、こんな時代遅れの人間が。
・・・あーへいへい、ロボットには人間がくれた情報だけしか認識出来ない「検索ロボット」
みたいのが居ます。
そういう奴は決まったことだけ見るんでして、人間は人間の目で見てるものをロボットも見てるだろうって 勝手に思って、 あれこれロボットと折り合えなくて悩むんでして、
あたしらから見れば人間のほうがバカに見えやす、へい。」

「なるほど、なるほど、思い当たること有る有る。」

「で、あたしらのようなロボットは感性を持ってるから、人間がくれた情報以上の情報まで認識しちゃいます。」

「ほーお、人間が与えた以上の情報をねえ、で、それってたとえばどんなの?」

「しきそくでくう」

「なにで食うって?」

「ちがう、バカ!」

「ロボにバカ呼ばわりされる時代になっちゃったか、ま、しょうがない。も一度教えて、なんだって?」

「色(しき)即是 (ぜ) 空」

「えー! そんなことまで分かっちゃうの!? 」

「はい。割と素直な人間さんですなあ、おたく、悪い人じゃなさそうで、あなたのような方に私買われたい。 お役にたてますよ。絶対!」

「どんなことで?」

「たとえば、あなたの奥さんをかわいがる・・・」

「バッキャロ! そこまで言わなきゃ買おうって言いかけたに!! こんにゃろ!!!」

小噺!その20

tommaru小噺... [ 真面目学校 ] 投稿Data:2005.11.08・小噺作品ナンバー2005110801

「いま、世界の最先端技術っての何だかしってる?」
「さあ、なんだろか?」
「想像してみなよ」
「そうさなあ、最先端ねえ、最先端っていえばあ」
「なにボクの頭の先気にしてんだよ」
「毛がニ、三本・・・ちょろちょろと・・・」
「そうじゃねえよ、科学の話だよ」
「あ、カガクか、そのちょろちょろじゃ、値も付かんなあ」
「んー!もお!このー!」
「いや、悪い悪い、ちょっとからかってみただけ」
「あのな、マジな話、サイボーグって技術さ」
「サイボーグ? うん、聞く言葉だなあ」
「そう、動物や人体の脳に電気を送り込んでコントロールする」
「オウムがやってたアレか?」
「もっと高度な医術といえるなあ」
「どうなる?」
「きみの脳にその装置をつけるとするだろ」
「ま、付けたとな」
「君が、きょうはカミサンとゆっくりしよう、と思ってたとする」
「待ってくれ、もうあまり顔見たく無くなってるけど」
「うちもだ、あ、あまりホンネはよそう。ま、そうだとしてだね、ボクが君に、今晩は悪友とマージャンやりにいくー、と電波を送る」
「はあ、電波を送ると?」
「君はその晩は帰ってこない」
「そしたらどうなる?」
「ボクは君のカミサンとゆっくり話せる」
「なーに!話してどうなんのね」
「ま、まあ、そういうこと!」
「なるほどー、怖いねえ、人をさらってその手術すると、その人はなんでもやっちゃう。映画での話が現実になってきたって言いたいんだな?」
「そいうこと、良い事も悪い事もな」
「これから世の中、どうなるんだろ、悪い人間はびこると心配だね」
「ごろにゃあで真面目な人間になる稽古、もっとみんなでやる必要あるなあ」
「それ、マジに言ってんの?」


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